

元号が「令和」となって初めて開かれた3日の「2019ツール・ド・国東」。発着地の杵築市街地を望むダム橋がコースに盛り込まれるなど、新しい取り組みが加わり新時代にふさわしい大会となった。
Bコース(95キロ)の一部になった「石山天空橋」は全長213メートルのアーチ橋。同市中心部と大田方面を結ぶ県道大田杵築線の石山ダムに架かり、2月に全線開通した。進行方向右側に同市街地が広がるが、長く続く緩やかな坂道の途中にあり、参加者はゆっくり景観を楽しむこともなく、懸命にペダルをこいだ。
募集人員も見直し、最長Aコース(160キロ)を昨年より200人少なくし、Bコースを200人増やし900人にした。これに伴い、昼食会場を1カ所増やし計2カ所にした。新たに会場になった国東市の国見生涯学習センターではたこ飯やとり天など約300人分を用意。準備や配食を担当した同市商工会青年部長の和田圭介さん(32)は「丹精込めた料理でゴールまで走りきる力にしてほしい」とエールを送った。
Aコースにチャレンジした山口県美祢市の小学3年、大谷修也君(8)はゴール閉鎖12分前の午後4時58分に飛び込み、先に到着した参加者から一斉に拍手がわき起こった。原因不明の病と闘う弟悠喜(ゆずき)ちゃん(3)の励みになるための挑戦で、17年(75キロ)、18年(95キロ)に続き、3年連続で最年少完走者賞に輝いた。「登りがきつかったけど、ゆず君のことを考えて頑張った。喜んでくれるといいな」とにっこり。一緒に走った父正樹さん(38)、兄春樹さん(15)も自慢の家族を褒めたたえた。
記事元:西日本新聞社
