
Q 輪行ってなんですか?
A 公共交通機関で自転車を運ぶこと。
輪行とは専用の袋を使って自転車を包み、自転車を鉄道・バス・飛行機と行った公共交通機関で運ぶことだ。すべて自宅スタート&ゴールだと自転車で行ける範囲が限られてしまうが、輪行のやり方さえ覚えれば日本全国、果ては海外まで自分の愛車で走ることができてしまう。つまり、自転車旅の可能性をググッと広げてくれるのが輪行の大きなメリットなのだ。また、メカトラブル、落車、ケガ、天候悪化といった予測不能のトラブルが起きたときの備えとしても輪行は有効だ。
Q 輪行するときはどうすればいいの?
A 専用の輪行袋を使うのが大前提。
ロードバイク、MTB、ミニベロと自転車のタイプごとに輪行袋が市販されているのでそれを使おう。ミニベロは特殊な形状なので、メーカーから専用品が出ていることが多い。自転車の種類によってはある程度、分解整備の知識が必要なことがあるので事前に何度か練習しておきたい。パーツが飛び出したり、荷崩れを起こすような状態はNGだ。
Q 車内での置き場所は?
A 他人の迷惑にならないように。
自転車を置く場所は正確に決まっているわけではないが、ほかの乗客の迷惑にならないことが大前提。乗り降りドア付近の四隅、電車の先頭車両・後方車両(空いていることが多い)、新幹線ならデッキに置くなど臨機応変な対応を。他人からしてみれば電車内での自転車は、“邪魔なもの”にほかならない。常に見られているという意識を忘れず謙虚な姿勢でいるようにしよう。
Q 輪行する際に気をつけることは?
A 混雑した時間帯は避けること!
どれだけ自転車を細かく分解しても、外と隔てているのは薄い一枚の布でしかない。フロントフォークやペダルが他人に当たればケガをする可能性だってある。したがって、ラッシュアワーは絶対に避けるようにするのが、輪行をするうえでの最低限のマナー。大人数で輪行するときは自転車の置き場がネックになるので、電車を一本ずらすなど周囲への気配りを忘れないように。
記事元:自転車ツーリングハンドブック 山と溪谷社