
第三セクター「くま川鉄道」(熊本県人吉市)は、10月から自転車を車両に積み込める「サイクルトレイン」を運行する。自転車で人吉球磨地域を周遊する旅行者の利便性を向上させ、鉄道の利用促進を目指す。
全車両(5両)を改修する。テーブルを挟んで対面するボックス型の座席を、自転車を置くスペースを確保するため、乗客が通路を挟んで対面する形式に変更。自転車は座席に座った状態でハンドルやサドルを支え持つ形を想定している。学生の夏休み期間を含む8月5日から9月10日ごろまで改修作業を行う。
特別料金は不要だが、事前の予約が必要。通勤・通学などにかかる時間帯や、土日祝日運行の観光列車も除く。同社は「サイクルツーリスト向けの取り組み。これから具体的なルールを検討していきたい」と話している。
改修費は1765万円で、国、県が3分の1ずつ補助。人吉市議会は25日、臨時会を開き、くま川鉄道が負担する675万円を助成する特別会計補正予算案を可決した。(吉田紳一)
記事元:熊本日日新聞 2019年7月26日