
最近では子どもたちが自転車に乗れるようになる時期が早まり、4、5歳ごろに乗れるようになる子どもも多い。ペダルのないキックバイクなどの乗り物が普及したことも理由の一つだと考えられる。今回は、子どもを早く自転車に乗れるようにしてあげたい!という方に向けて乗り方のポイントや教え方を紹介する。裏ワザを使って短時間で自転車をマスターさせよう。
1. 自転車を補助輪なしにするのはいつから?
自転車が乗れるようになるまでの過程といえば「補助輪付きで乗れるようになる」ことから、「補助輪を外す」というイメージを持つ方が多いのではないだろうか。実際に少し前までは補助輪付き自転車で練習する方法がメジャーであった。その場合、いつから補助輪を外すのかが気になるところだろう。しかし、最近では最初から補助輪を付けない方が自転車を早くマスターできるといわれている。
最初に補助輪付きの自転車に乗ってしまうと、バランスを崩しても転倒せずに走り続けられる。そうすると「自転車はバランスを取らないとこける」という感覚を掴む前に自転車に乗れてしまう。一度補助輪を使って乗れるようになった後で補助輪を外すと、バランスを取れずに転倒する。補助輪付きであれば乗れていた自転車で急に転倒することで、補助輪なしの自転車へ恐怖心が生まれる可能性があるのだ。
こうなると、子ども自身が自転車に乗る意欲を失って、マスターまでに時間がかかる原因となるだろう。自転車を早くマスターするためには、最初にバランスを取れずに転倒する、という経験が必要だと言える。最初に転倒を経験していれば「自転車はバランスを取らないと転倒するもの」としてインプットされる。
そして、転ばないようにするのではなく、上手な転倒方法や転倒の防ぎ方を教えるように心がけることも重要だ。その代わり、乗り始めの時期は必ずといってよいほど転ぶので、転倒してもけがをしないようにヘルメットや肘あて・膝あてなどの防具をしっかりと装着して練習しよう。
2. ペダルを外した「ペダルなし自転車」で練習する
補助輪は最初から外したまま練習を開始する。そして、さらに自転車を短時間でマスターするウラ技が「ペダルを外す」ことである。ペダルを外し「ペダルなし自転車」にしたら、最初は足で自転車を進ませる練習をしよう。自転車に乗れるようになるために必要なポイントの1つが「バランスの取り方を覚える」ことだ。最初からペダルを使うよりも足を使って進む方が簡単なので、ハンドル操作に意識を持って行きやすい。
バランスを取りながら進めるように、まずはハンドリングを覚えさせる。また、足で進んでいればバランスを崩しても踏ん張りやすく、転倒への恐怖が薄まる傾向にある。子どもは吸収力が高いため、短時間で自然とバランスが取れるようになるだろう。
ペダルなし自転車で長い距離をバランスをとって走ることはできれば、自転車をほとんどマスターしたといっても過言ではない。ペダルなし自転車に安定して乗れるようになったら、次はペダルを装着して漕ぐ練習をしていこう。
3. 自転車が上達する声の掛け方とは?
自転車の練習中には、どのような声掛けをしたらよいのだろうか。まず、心がけたいのは「あまり口を出さないこと」である。大丈夫?怖くない?などと過度に心配すれば、子どもが親に甘えてしまったり、恐怖心を持つ原因になる。
最低限のアドバイスをしたら、子どものモチベーションを保つ程度の声掛けに留めるのがおすすめである。必要なアドバイスは、ペダルを漕ぎ続ける、足元ではなく前を見るなどだ。
あとは、失敗しても怒らない、転んでもけががなければおおげさにしない、できた部分を見つけて褒めるという点に注意しよう。このように声の掛け方を工夫するだけで、自転車の上達が早まるのだ。
結論
子どもたちにとって自転車は楽しい乗り物だが、乗れるようになるまではとても難しく感じる。自転車に乗れるようになるためのポイントは、「バランスを取らないと転倒する」と覚えることと「バランスの取り方」を覚えることだろう。早く自転車に乗せたいと思っている方は、ぜひ今回紹介した裏ワザを参考にチャレンジして欲しい。
ライター 佐々倉亜貴子(ささくらあきこ)
記事元:オリーブオイルをひとまわし