
参照:静岡新聞
富士市大淵の富士山南麓で、マウンテンバイク(MTB)コースの開設準備が進んでいる。東京電力パワーグリッドが送電線や鉄塔を点検する際に使う巡視路を活用し、初心者から上級者まで楽しめるコースとして11月にプレオープンする。来春には本格運営を始める。
コースは東西に広がる巡視路の一部で全長約7キロ。MTBコースに多い下り坂だけでなく、上り坂が混在しているのが特徴。鉄塔以外はほとんど人工物がなく、自然の地形を生かした。コースには富士市の街並みを望むポイントもあり、自然と景色を満喫できる。
同社静岡総支社(沼津市)のプロジェクトチームが約1年前から企画し、整備を進めてきた。地元の自転車店と連携した県内外の愛好家の誘客やサイクルイベントを開き、地域活性化につなげる。
このほど、土屋優行県特別補佐官らがコースを視察した。県と同社は連携し、県東部で開かれる東京五輪・パラリンピックの自転車競技を盛り上げるとともに、コースを自転車の聖地化に向けた活動に役立てる。
11月のプレオープン後はMTB競技の経験者らによる試験走行を重ね、来春の始動までコースを改良していく。チームリーダーの市川尚伸さんは「巡視路には良い傾斜がたくさんある。多くの人に喜んでもらえるコースにしたい」と話した。
往復約2キロを試走した土屋特別補佐官は「山有り谷有りのコースは自然が感じられ、静岡の良さを知ってもらえるはず」と期待した。
記事元:静岡新聞