キャンプ場

閉校小学校のグラウンドをキャンプ場に 「ありのままの学校と自然楽しんで」

旧雲部小のグラウンドを活用した「丹波篠山 里キャンプ場」をオープンする上田さん=2020年3月13日午後3時44分、兵庫県丹波篠山市西本荘で
参照:丹波新聞

 2010年に閉校した兵庫県丹波篠山市西本荘の旧雲部小学校のグラウンドを活用した日帰りキャンプ場「丹波篠山 里キャンプ場」が4月4日、オープンする。自然豊かな田園風景が眺められる小高い場所にあるグラウンドで、懐かしの遊具で遊んだり、バーベキューが満喫できる。来場者同士でユニークな種目を楽しむ「小さな運動会」や、昆虫採集など、多彩な体験型イベントも催す。同キャンプ場を営む上田和信さん(59)=同県川西市=は、「キャンプに必要な道具は一式そろっているので、ファミリーやキャンプ初心者でも楽しんでもらえる」とPRしている。

 グラウンドには、ブランコや鉄棒、うんていなどの遊具が、閉校当時のまま残っており、トイレも完備。毎週開く予定の「小さな運動会」では、ラグビー日本代表のユニホームを着て2人1組で50メートルのタイムを競う「ラグビーボールのパスリレー」などのユニークな種目を用意し、来場者同士で汗を流す。勝利チームには景品もある。ドッジボールやゴム跳びなども楽しめる。

 キャンプ初心者でも気軽に楽しめるよう、バーベキューのコンロや網、ライターなどの必要な用具は貸し出す。リクライニングチェアやハンモックなどのアウトドア用品もレンタルする。飲食物や調味料は来場者で用意する。車で来られない人向けにJR篠山口駅からの送迎サービス(1日2組限定)があり、道中のスーパーなどで食材の調達も可能。

 また、季節に応じて自然に触れるイベントも企画。夏には、「クワガタ採集歴50年」という上田さんが教えるポイントへ移動し、カブトムシやクワガタなどの昆虫採集を体験。秋には焼き芋をしたり、リクライニングチェアに寝そべりながら空を眺める「流れ星ウォッチング」なども催す。

 キャンプ場の運営を志したのは、自身が山で昆虫採集をしていたとき、おそらく虫がいないであろう草むらの中を「カブトムシを捕りたい」と必死に探す母子と出会ったのがきっかけ。「その母子のような、あまり自然に触れたことのない人たちにも気軽に自然の楽しさを感じてもらえる場を作りたいと思った」と話す。

 昨年、31年間勤めた大手通販会社を退社。キャンプ場に適した物件探しに奔走する中、今年1月、友人と「里山工房くもべ」を訪れた。その豊かな自然環境と空気の良さに感銘を受け、同工房の今井進代表へ連絡。とんとん拍子で話が進み、わずか2カ月でオープンまでこぎつけた。

 上田さんは「ありのままの姿を活かした小学校の懐かしい雰囲気と、自然の心地よさを感じてほしい」と話している。

 入場料(中学生以上1000円、3歳以上小学生以下700円)と、入場料とは別に1組(5人まで)につき、日よけテント、テーブル、いすが利用できる基本セット(1800円)の購入が必須。1日20組限定。営業日は土・日曜、祝日。午前10時―午後5時まで。グラウンド内に駐車場あり(20台)。要予約。

記事元:丹波新聞

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